●ある便秘の患者さんのお話
1. 来院のきっかけ
彼女は私の同級生で、たまに会う仲間でした。
腸活のために酵素づくりを始めたという話から、なぜそういったことに興味があるかなどを聞いていると、実はここ数年、下剤を飲まないとお通じが出ないほどの便秘であることが分かりました。
しかし、彼女の中で、その状態を問題視していませんでした。
本場中国では、便秘や下痢になったとき、人々は漢方や鍼灸で良くなるまでしっかり治すことをします。
いくら美容にお金をかけても体の中が悪ければ、それは髪や肌、爪に現れます。
そんなこんなでなんとか鍼灸の必要性を理解してもらい、治療がスタートしました。
2. どんな状態
当時31歳で、週に1回下剤を飲み、お通じを出している状況。
便がでない間は、お腹の張りを常に感じていました。
特に炎症や腫瘍により腸自体が詰まっているとかではないようです。
お腹を見てみると、お臍の両サイドが薄暗く皮膚の乾燥が強かったです。
下剤には色々種類がありますが、主に3つ
◎大腸に体の水分を集めて押し出す
◎蠕動運動を無理やり起こさせる
◎自律神経を調整し、腸を動かす
このような方法で排便を促します。
つまり、下剤を長く使うことは、
体の水分を奪われ乾燥を引き起こしたり、
刺激を与えてないと腸は動かない状態になってしまったりと、大変危険です。
便が出ない
→常にお腹の張りや痛みがある
→お腹に力が入らない
→姿勢が悪くなる
→肩や腰に過度な力みが生じ、痛みになる
便秘により、肩こりや腰痛が生まれるとは、思いもしませんよね。
3. 何が原因だったか
治療は週に1回の鍼をまずは3ヶ月〜半年を目安に頑張って通ってもらいました。
その間に、不安にならない範囲で下剤の仕様を減らしてもらいました。
鍼をして3回目くらいで、数日後に下剤なしでお通じが出たそうです。
下剤を使わないでもお通じが出るタイミングを何週か続けて、傾向を探っていかことで、分かったこと。
それは
平日は全くお通じが出ない。
週末には何回かゆるいのがでるということ。
つまり
原因は朝の時間のなさ、職場でのストレスでした。
ストレスにより、自律神経の交感神経の働きが強まっていることで、常に戦闘モード、胃腸が動く時間が失われます。
また、ストレスホルモンであるコルチゾールが副腎皮質から分泌され、それ自体も便秘を引き起こす原因となります。
食事も乱れがちな彼女ですが、1番の原因がわかったところで、どうするか。
答えは、当たり前の穏やかな日常を送ること。それにつきます。
具体的にどうするかは、次回に続きます。
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